タウン誌「街から」

街から舎発行のタウン誌、街からの表紙の絵を描かせていただきました。 ポケットパーク、というコーナーではその時どきに感じた短い文章を書かせ ていただきました。107号から111号まで、雑誌を発行している本間さんが 成田ヒロシのインタヴュー記事を載せてくれました。興味のある方は読んで みてください。


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街から【111号】コラム 「道」成田ヒロシ


「道」 成田ヒロシ

歩きなれた路地の向こう側には自分の知らない町がある、
と気づいたときに何かが始まっ たのだと思います。
家と学校を往来する道の外を歩くことを憶え、回り道や寄り道、迷い 道や無駄道で、孤独は味方、ゼツボーは道、言葉は反省と落書きしました。
人生とは人と 出会うための道なのか、と思うこともあります。
事実は小説より奇なり、と感じ、先人達 の深い英知と創造力に脱帽し感動するたびに進むべき道標をいただきました。
一枚の写真に釘付けになり、一行の詩に共感し、一枚の絵に一冊の本に映画のワンシーン に想像力を刺激され、生活の節目に聴いた歌の数々。
何のために、誰のために生きるのだ ろうと自問し、友達の何気ないコトバに救われ、あたふたしても日々修行と思えば何事も 神様からの宿題。
そう思えば腹も立たず、苦しみの中から生まれるものの美しさ、真実に 向かっていく孤独と勇気の尊さに巡り会うたびに目を見開かされて我にかえりました。
夢想は開放、暗闇は教師、光は同志、と感じながら、たとえ世界中に悲しみの雨が降り、 絶望的な連鎖が続こうとも、世界はそれ以上の美しさや思いやりに満ち、
助け合い、厳し い冬と嵐の季節を耐えた人々がいちばん初めに春の陽射しを浴びることができますように、 と思わずにはいられません。
道が分岐し、曲がり、寸断されても新しい世界を築くために前進する人々がいる。魂の針 を振り切りながら進む、人間の生命力は凄いのだ。
悲劇よ止まれ。